ターミナル事例1

83歳 男性 要介護3(変更申請中)

発症日時不明だが、慢性腎不全・腎性貧血・高血圧を患っていた。

H24~  アルツハイマー型認知症
重度であり、周辺症状から介護抵抗や暴言・暴力があった。

H29.7.8 慢性腎不全が悪化し、尿毒症を発症し、入院となったが、寝たきりとなりターミナルとなる。

《入所履歴》
H29.7.31~H29.8.17

元々、在宅生活を送っており、主介護者の妻と三男との3人暮らし。他施設でのデイサービスを3回/週利用していた。H24~アルツハイマー型認知症を発症し、徐々に症状が重度になっていくにつれ、介護抵抗や暴言・暴力も増えてきていた。そのような在宅生活を送る最中、慢性腎不全の悪化から、尿毒症を発症し入院することとなった。しかし状態回復の兆しが無い為、そのままターミナルとなる。以前から、「夫の看取りは自宅で」と考えていた妻であったが、「看取りのケアを自分でするには介護負担が大きく自分には無理だ」と思い、病院のケースワーカーからの提案で、介護施設でのターミナルケアを望まれ、いこいの森への入所の運びとなった。

入所後は、妻と三男が献身的に毎日面会に通って頂いた。居室で御家族と一緒に過ごしている時間も、妻は「少しでも安らぐように」と、夫の手足を擦ったり、声を掛けたりして頂いた。

18日間の入所を経て、早朝に息を引き取った際も、少し前の時間帯から御家族に来所して頂き、最期の瞬間にも立ち会って頂くことが出来た。御家族は、寂しさから涙を少し流したものの、「満足のいく最期だった」、と笑顔もあった。ナースがエンゼルケアを行った後、妻は夫に「お父さん男前だよ」と笑顔で最後に声を掛けられていました。

発症⇒緊急入所⇒定期的なリピート利用⇒最後はターミナルの事例

79歳 女性 要介護

H19.8.21~H19.11.23   右視床出血後のリハビリ目的で入所。

H23.3.6~H23.10.18  夫が胆管閉塞で緊急入院。

H25.2.13~H25.5.1  夫がぎっくり腰になり緊急入院。

H26.4.23~H26.5.22  夫が体調不良で、緊急入院。

H26.11.16~H27.2.8  夫が脳梗塞、本人も食欲不振。リハビリ・食事形態の検討・嚥下訓練を目的に入所。その後、夫に癌が見つかり、死亡。主介護者が長男に変更。

H27.5.9~H27.9.23 長男のレスパイト・ご本人のリハビリを目的にリピート利用。

H27.12.24~H28.4.11 長男のレスパイト・ご本人のリハビリを目的にリピート利用。

H28.7.12~H28.9.12 長男のレスパイト・ご本人のリハビリを目的にリピート利用。

10/11に肺炎で入院、11/7に意識レベルの低下で入院した為、予定よりも早く

H28.11.12~入所。

H29.1から嚥下機能が悪化、食事摂取量が低下。

H29.1.16 Dr.からムンテラを受け、ターミナルケアとなる。

H29.2.6 昇天される。

最期は家で暮らしたい

83歳 女性 要介護5

平成18年11月に脳出血を発症。左麻痺、左半側空間無視が残る。
平成19年4月 住宅改修とリハビリを目的に入所される。

《入所履歴》
H19.4.28~H20.3.31

H22.6.26~H22.7.31

H22.11.21~H22.12.28

H23.3.12~H23.4.17

H23.7.2~H23.8.6

H23.11.27~H23.12.28

H24.3.14~H24.4.21

H24.6.30~H24.8.6

H24.11.24~H24.12.31

H25.2.23~H25.4.28

H25.6.29~H25.10.6

H26.1.3~H26.5.4

H26.7.5~H26.10.5

H26.11.8~現在


脳出血を発症後、当施設の定期的な入所(リピート利用)とショートステイ、通所リハビリ(デイケア)等を利用しながら、献身的に介護されてこられた。少しずつADL、嚥下機能が低下され、平成26年11月8日〜当施設でのターミナルを前提とした長期入所となった。
平成29年8月頃から食事摂取量が低下された。医師から状態の説明を受け、施設での看取りも可能であったが、ご家族・ご本人の『最期は住み慣れた我が家で家族と一緒に過ごしたい。』という想いがあり、訪問診療、訪問看護、介護ベッド・エアマット・在宅酸素のレンタル等のサービス調整の後、8月18日、ご自宅に帰られた。

《ご家族の声》
約30年前から、ばあちゃんにはもの凄く世話になった。私たち夫婦がフルタイムの共働きだったため、3人の子どもの世話は、ばあちゃんに頼りっきりだった。毎日の保育園への送り迎え。小学校へ進学しても、子どもたちはばあちゃんの家に帰り、夕ご飯を作って食べさせてもらった。その間の合計、なんと17年。

子どもたちは、ばあちゃんから毎日、笑顔をもらい、どの子も心の優しい子どもに育ってくれた。「ありがとう」などという感謝の言葉だけですまされない、大きな恩を受けた。

11年前に脳出血で倒れた時、とても悲しかった。「まだ、なんの恩返しもしてないじゃないか」と。そして、その時決意したのが、「今から、出来うる限りの、精一杯の恩返しをしよう」という思いだった。

倒れて運び込まれた病院のお医者様からは「命が助かっても植物状態」と告げられはしたけれど、毎晩、リハビリのまねごとをしに病室に通い詰め、ある日、左指がかすかに動いた時の喜びは、今でも忘れられない。みっともなくも、大泣きしながら、看護婦さんに報告をした。

その後も、声を出せるようになり、嚥下機能が戻り、胃瘻も外れ、歩行訓練に取り組むまでに回復してくれた。「ばあちゃんは、奇跡の人だ」と思った。

それから、介護生活に便利な中古住宅を購入し、改築し、引っ越しを敢行して、ばあちゃんを迎えたのが、倒れて1年半後の春。

あちこちの施設や、介護スタッフの方々の親身なご協力を得ながら、しんどいけれど、満ち足りた介護生活を送ることが出来た。「一緒に近所を散歩できる」状態を目標に据えて。

しかし、残念なことに、重い脳梗塞に見舞われ、身体機能は低下していく一方。

とうとう、看取りの時を迎えてしまうことになって、「是非とも我が家で」という一心で連れ帰った。

「1週間保てば上々」と覚悟していたのに、もう、二ヶ月が経とうとしている。

頑張ってくれているばあちゃんに大感謝。お陰で、この二ヶ月の間に、心の整理もついた。今なら、「ありがとう」と声をかけながら、優しい気持ちで「ばあちゃん」を見送ってあげられる。

最後に、今までお世話になった数々の施設。そして、スタッフの方々。ステキな出会いをありがとうございます。

私たちは、とても運のよい人間なのでしょう。全ての時点で、素晴らしい人にばかり出会わせて頂けました。

特に、「いこいの森」の皆さんには、感謝してもしきれないような恩を感じています。ショートステイ・入所・退所・外泊のベストミックスを企画して頂いたことで、私たち共働き夫婦にも、満足できる介護生活を送ることが出来ました。それに、何よりも素晴らしかったのが、笑顔のあふれる施設内の雰囲気。あちこちの施設を見学して廻りながら、こんなステキな施設はどこにもありませんでした。

今も、とても充実した介護生活を送ることができているのも皆様のおかげです。お世話になりました。そして、ありがとうございました。

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